グレアム数計算機
EPS と一株当たり簿価からグレアム数を計算し、その推定値を現在の一株価格と比較します。
計算方法
正の EPS、正の一株当たり簿価、ゼロ以上の現在価格を入力します。通貨と一株当たりの基準をそろえてください。計算機は EPS と簿価の積に 22.5 を掛け、その平方根を求めます。
結果には式による推定値、現在価格を推定値で割った比率、価格差の割合が表示されます。推定株価収益率と推定株価純資産倍率は、入力値を使って推定値での倍率を示します。
結果を企業資料や他の評価手法と照合してください。この式は事業の質を評価せず、公正価値を確定しません。推定値以下という結果は計算上の比較であり、推奨ではありません。
会計入力の報告日、通貨、一株当たりの基準を確認してください。株式分割、希薄化、自社株買い、修正再表示、特殊項目によって、以前の数値が比較できなくなることがあります。
手順
- EPS、簿価、現在価格を入力します。
- 通貨と一株当たりの基準がそろっているか確認します。
- 推定値、比率、価格差、推定倍率を確認します。
計算例
EPS 5.50、 一株当たり簿価 45.00、現在価格 75.00 を入力します。通貨と一株当たりの基準をそろえてください。式による推定値は 74.624058、価格と推定値の比率は 1.00504、価格差はマイナス 0.50378% です。
推定値での株価収益率は 13.56801、株価純資産倍率は 1.65831 です。両者の積は 22.5 です。この例は式の計算を示すもので、株式の価値を確定するものではありません。
利用する場面
EPS と一株当たり簿価を使う式と株価を比較するときに利用します。二つの数値が信頼でき、報告期間と一株当たりの基準が合う場合に、結果を解釈しやすくなります。
価値が将来キャッシュフローや無形資産に左右される企業では、それらの要素を明示的に扱う手法も比較してください。一つの計算だけでは仮定の違いは解消されません。
よくある入力ミス
報告期間、通貨、株式数の基準が異なる EPS と簿価を混ぜないでください。各数値が基本か希薄化後か、EPS が報告値か調整値かも確認します。
価格差が正でも安全性の証拠にはなりません。この計算では一時的な利益のピーク、資産の減損、高い負債、入力外のリスクを特定できません。
計算式
グレアム数 = √(22.5 × EPS × BVPS)
価格差 = (グレアム数 − 現在価格) ÷ グレアム数 × 100
価格対推定値比率 = 現在価格 ÷ グレアム数
推定株価収益率 = グレアム数 ÷ EPS
推定株価純資産倍率 = グレアム数 ÷ BVPS
EPS と一株当たり簿価は正の値が必要です。三つの金額は同じ通貨と一株当たりの基準で入力してください。通貨換算は行いません。推定値は式との比較であり、予測や売買シグナルではありません。
前提と限界
この式が使うのは EPS と一株当たり簿価だけです。将来成長、キャッシュフロー、負債リスク、利益の質、資産の減損、無形資産の価値はモデル化しません。結果は入力した会計数値に左右され、グレアムのディフェンシブ投資スクリーニング全体を再現するものではありません。
用語
- グレアム数
- グレアム数は、22.5 と EPS、一株当たり簿価の積の平方根です。
- 22.5 の係数
- 22.5 は 15 と 1.5 の積です。式による推定値では、株価収益率と株価純資産倍率の積が 22.5 になります。
- 価格差
- 価格差は式による推定値から現在価格を引き、推定値で割った百分率です。正の値は価格が推定値を下回ることを示します。
関連する評価手法
フリーキャッシュフロー利回りは資金創出力を補足し、アルトマン Z スコアはグレアム式に含まれない財務困難の指標を調べます。
ディスカウントキャッシュフロー評価は将来のキャッシュフローと成長の仮定を使います。グレアム数は EPS と一株当たり簿価だけを使うため、手法を比べると結果がどの仮定に左右されるかを確認できます。
よくある質問
グレアム数はどのように計算しますか?
グレアム数は、EPS と一株当たり簿価から一つの式による推定値を求めます。計算式は 22.5 と二つの入力値の積の平方根です。これは一つのスクリーニング指標であり、ベンジャミン・グレアムの銘柄選定手法全体でも、現在の評価判断でもありません。
なぜ式に 22.5 を使いますか?
22.5 は 15 と 1.5 の積です。推定値では、株価収益率と株価純資産倍率の積が 22.5 になります。各倍率が個別に 15 と 1.5 である必要はありません。例えば 9 と 2.5 の積も 22.5 です。
価格差は何を示しますか?
価格差は、式による推定値から現在価格を引き、その推定値で割って百分率にした値です。正なら価格は推定値を下回り、負なら上回ります。この割合は価格差を示すだけで、入力値の品質や信頼性は測りません。
推定値より安ければ割安といえますか?
いいえ。推定値以下の価格は、この計算との比較結果にすぎません。この式は利益の質、負債、将来成長、資産の減損、簿価の実現可能性を評価しません。価格差だけで割安または安全とは判断できません。
この式が適さないのはどんな場合ですか?
EPS と一株当たり簿価がともに正である必要があります。ブランド、ソフトウェア、研究開発などの無形資産が価値の中心となる企業には適さない場合があります。景気循環による利益変動や特殊な会計項目も調整しません。期間と一株当たりの基準が合う数値を使ってください。
関連ツール
フリーキャッシュフロー利回りで資金創出力を調べ、アルトマン Z スコアで財務困難の指標を確認できます。ディスカウントキャッシュフロー評価では将来予測の仮定を比べ、価格差計算機では別の価格差の定義を確認できます。